SESで通勤時間を理由に断るのは可能?断り方と働き方を変える選択肢を解説
公開日:
2026/5/11 02:35
更新日:
2026/5/11 02:57
フリーランスエンジニア

SESで「次の現場、通勤2時間かかるんですが」と告げられたとき、どう返しましたか。
断っていいのか、断ったら次がなくなるのか、頭の中でぐるぐると考えながら、結局「わかりました」と答えてしまった…
そんな経験を持つエンジニアは少なくありません。
通勤時間を理由に断ることは、実際にできます。ただ、断り方を間違えると話がこじれます。
この記事では、断る際の具体的な言い方から、そもそもSESで現場を選べない理由まで解説します。
この記事の監修者
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SESで通勤時間を理由に断れる?

結論から言うと、断れます。
ただし「断る権利がある」かどうかはグレーで、正確には「交渉として主張できる」が正しい表現です。
契約書の内容・営業担当との関係・伝え方、この3つで結果がかなり変わります。
契約書の「就業場所」を確認する
まず手元の契約書か労働条件通知書を引っ張り出してみてください。
「就業場所」の欄に何が書いてあるか、そこが出発点です。
「東京都内の当社指定先」のように幅広く書かれているなら、会社側には比較的自由に現場を指定できる余地があります。
一方、「〇〇株式会社(渋谷区)」と具体的に明記されている場合、別の現場への変更には本人の合意が必要になる余地が生まれます。
片道何分から断っていい?
法律上、通勤時間の上限を定めた明確な基準はありません。
とはいえ、片道60分を超えたあたりから「条件として伝えていい」という認識を持つエンジニアが増え、90分超になると体力面や集中力への影響を根拠に交渉に踏み切る人が目立ちます。
国土交通省の大都市交通センサスによると、首都圏における定期券利用者の片道平均通勤時間は約67分。
都市部で働くエンジニアにとって、片道90分・2時間という現場は「極端に遠い」とは言いきれない環境でもあります。
それでも、平均を20〜30分上回る通勤時間は、業務パフォーマンスへの影響を根拠に、交渉の材料として十分使えます。
実際に使える断り方

断り方で失敗する人の多くは、「無理です」の一言で済ませようとします。
気持ちはわかりますが、それだと営業担当には「わがままを言っている」としか映りません。伝えるべきは感情ではなく、条件と理由です。
営業担当への切り出し方
切り出すなら、提案を受けた当日か翌日が理想です。口頭で話すときの流れはこうです。
ありがとうございます。
一点確認なんですが、通勤時間が片道〇分ほどになるかと思いまして…。現状、〇時間以上の移動が続くと集中力や体力面に影響が出てきているので、その点だけ相談させてもらえますか。
ポイントは3つです。
「断る宣言」ではなく「条件の共有」として話を始めると、営業担当も動きやすくなります。
そのまま使える断りメールの例
口頭が難しい場合や、証跡を残したい場合はメールが有効です。以下はそのまま使えるテンプレートです。
件名:次回案件の就業条件についてご相談
〇〇様
お世話になっております。ご提案いただきありがとうございます。
内容を確認したのですが、現場までの通勤時間が片道〇分程度になる見込みで、現在の体力・集中力の維持という観点から、継続的な稼働が難しいと判断しました。
可能であれば、通勤時間が片道〇分以内、もしくはリモート対応可能な案件をご紹介いただけますでしょうか。
引き続きよろしくお願いいたします。
文面のポイントは「断る」ではなく「代替条件を提示する」形で締めること。
これだけで、営業担当の返しやすさがかなり変わります。感情的な一文は不要で、むしろ入れないほうがいいです。
引き受けたくない仕事の断り方と例文については、以下で詳しく解説しています。
>> 引き受けたくない仕事の断り方と例文|関係を壊さずに断る実践ガイド
断った後のリスク

正直に言うと、断ることにリスクがないとは言えません。
ただ、多くのエンジニアが感じている「断ったら終わり」という恐れは、実態より少し大きく膨らんでいます。
何がリスクで、何がただの思い込みなのか、整理しておきましょう。
「評価が下がる」は本当?
結論から言うと、一度断っただけで評価が急落するケースは多くありません。
営業担当の立場で考えると、条件を事前に持っているエンジニアは管理しやすい存在です。
「この人は片道60分以内じゃないと動かない」とわかっていれば、余計な調整が減るので、担当者にとってもラクな面があります。
問題になりやすいのは、以下の2つです。
前者は信頼を損ないますし、後者は「扱いにくい人」という印象を残しやすいです。
断り続けると案件は減る?
1〜2回、条件を明示したうえで断るだけなら、提案が止まることはまずありません。
ただ、断りが続くと徐々に「提案しても無駄かも」という空気が営業側に生まれやすくなるのは事実です。
逆に言えば、条件を一度きちんと整理して伝えておけば、断り続けてもそれほど提案数は変わらないという傾向もあります。
「通勤片道60分以内、週3リモート以上」のように具体的な条件を共有しているエンジニアは、担当者が最初からフィルタリングしてくれるので、的外れな提案自体が減っていきます。
とはいえ、条件が厳しすぎると物理的に合う案件が少なくなるのも現実です。
SESの仕組み上、現場は自分で選べない

断り方を工夫して、営業担当との関係も悪くない。それでも「なんか毎回同じことの繰り返しだな」と感じているなら、それは個人の努力でどうにかなる話ではないかもしれません。
SESという仕組み自体に、エンジニアが現場を選びにくい構造的な理由があります。
案件はエンジニアではなく会社が決める
SES契約の基本的な構造を整理すると、契約関係はこうなっています。
エンド企業 ← SES会社 ← エンジニア
エンジニアが実際に働くのはエンド企業ですが、契約を結んでいるのはSES会社とエンド企業です。
エンジニアはSES会社と雇用契約を結んでいるだけで、どの現場に入るかの最終的な決定権はSES会社側にあります。
つまり、エンジニアが「ここで働きたい」と思っても、その希望が通るかどうかはSES会社の営業判断次第です。
断ることはできても、「自分でこの案件を選ぶ」ことは構造上できない。
個人の努力では変えられない
担当者を変えてもらうことで改善するケースもあります。ただ、少し経つとまた同じ状況になった、という話も少なくありません。
なぜかというと、担当者の姿勢ではなく会社の収益構造が問題だからです。
SES会社の売上はエンジニアの稼働率に直結します。エンジニアが待機している期間は、会社にとってそのまま損失です。
だから担当者は、エンジニアの条件より「早く稼働させること」を優先しがちになる。
これは個人の意地悪ではなく、仕組みから生まれるインセンティブの問題です。
通勤も現場も自分で選ぶ方法

断り方を工夫して、営業担当との関係も丁寧に保っているのに、毎回似たような状況に戻ってくる…
そう感じているなら、そろそろ別の選択肢を考えてみてもいいタイミングかもしれません。
フリーランスなら希望条件を最初に出せる
フリーランスエンジニアとして働く場合、案件はすべて自分で選びます。
エージェント経由であっても、応募前に「通勤片道30分以内」「週3リモート以上」といった条件を出すことができます。
これらを最初に伝えておけば、担当者は条件に合う案件だけを持ってくるようになります。
SESとの最大の違いはここです。断るのではなく、最初から条件外の案件が来ない状態を作れます。
フリーランス転換に向いている人の特徴
フリーランス転換が安定しやすいのは、経験年数3年以上でスキルを言語化できる人です。
「自分が何をできるか」を説明できると、案件探しのスピードが上がります。
加えて、自分で条件交渉ができるコミュニケーション力も地味に効いてきます。
転換の動機が「SESが嫌だから」だけだとギャップが出やすいので、「こういう働き方をしたい」という像を持っておくと軸が定まりやすくなります。
フリーランスエンジニアになる方法を知りたい方は、以下が参考になります。
>> フリーランスエンジニアになるには?実務経験から独立までの完全ロードマップ
まず現状を整理するところから始めよう

通勤時間を理由に現場を断ることに悩んでいるなら、今の環境に何らかの限界を感じているということです。
フリーランス転換を今すぐ決める必要はありません。まず自分のスキルや希望条件を整理して、どんな選択肢があるかを知るだけでも、見え方はかなり変わります。
今の状況を誰かに話してみたいという方は、弊社の無料相談を活用してください。
強引な提案はしません。現状を整理するところから、一緒に考えます。
断るより、最初から選べる働き方へ
通勤時間を断るたびに、評価が気になる。次の案件が来るか不安になる。
その繰り返しに疲れているなら、断り方の問題ではなく働き方の問題かもしれません。
フリーランスなら、条件は最初から自分で決められます。転換するかどうか、今すぐ決めなくて構いません。
まず話を聞いてみるだけで十分です。
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